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★唯梓ss【桜雲の味】

気づけば7月…。
ようやく書きあがりました…。

名無しさんのリクエスト。
唯梓で「卒業式」 

まだ待って頂けているのか不安ですが…。
卒業式、で、浮かんだ歌をベースに書いてみましたw
大体の歳がバレそうで怖い。笑


百合ですのでご注意を!










 ______________________________【桜雲の味




三月の桜は何故か物悲しいものだと梓は思う。
三年間を終えた校舎を離れるのが少し寂しいからだろうか。
 
早く卒業したくて仕方なかったくせに、勝手なものだなと
在校生の歌う別れの歌を聞きながら、梓は笑みを噛み殺す。
ようやく、やっと。
唯たちのいる場所へ行くことが出来るのだと思うと、やはり嬉しくて仕方がない。
 
唯たちが卒業してから、憂も純も軽音部に入部してくれて、その後、後輩も何人か出来た。
しかし梓は新しいバンドを組むことはなく、外バンとしてHTTでの活動を続けていた。
軽音部の中では後輩の指導と、メンバーが足りない場合のサポートメンバーとして、最後の一年間を過ごしたのだ。
HTTでも週に一度は練習をしていたし、唯とはそれ以上会っていた。
しかし、みんなで過ごしたあの穏やかな時間が不意に梓の心を締め付けて
みんなが帰った後の部室で、梓は一人、何度も涙を流した。
 
一年前も、沢山泣いたなあ。
 
厳かに進んでいく卒業式の中、ぼんやりと思い出すのは一年前の今日のこと。
仕方ないことだと頭ではわかっていても、梓の心は正直で
明日から自分一人で放課後を過ごさなければならないのだと思うと涙が止まらなかった。
 
『絶対、迎えにくるから』
 
一年なんてあっと言う間だよ、なんて言いながら梓の頭を撫でてくれた
唯の手が少しだけ震えていて、少しだけ嬉しかった。
そっと重ねた唇は温かくてしょっぱかった。

あれから、一年。

長かったような、短かったような、一年間。
沢山の感情がこみ上げて、梓の胸を締め付けて、涙が零れた。
 
 
卒業式を終えた梓の周りには人だかりが出来ていた。
手紙や花をくれる子、ボタンやリボンをくれと言う子、笑う子、泣く子。
目紛しく行き交う様々な言動に、梓は対応しきれずに呆然としていた。
 
ブレザーのボタンはあっと言う間に千切られ、リボンも取られ、
挙句の果てにはブレザーまで脱がされて
梓はあっと言う間に追い剥ぎにでも遭ったかのような状態になっていた。
卒業証書と山のような花束を抱え、梓が呆然と立ち尽くしていると
ニヤニヤと笑いながら純が近付いて来た。
 
「おーおー、モテモテだねぇ、梓先輩♪」
 
馬鹿にしたようなその声色に梓は純を睨みつける。
 
「純だって囲まれてたじゃん」
 
ジトーっとした梓の視線をものともせず、純は自分のブレザーの襟を持ち上げる。
 
「ブレザー引っぺがされるほどは囲まれていませんわっ」
 
人を小馬鹿にしたような純の表情に梓が頬を膨らませると、
純は踊るように梓に近付き、耳元で悪戯気に囁いた。
 
「校門に行ってみなよ」
 
「なんで?」
 
純の言葉の意味がわからず、問い返すと純はニヤリと笑みを漏らす。
 
「行けばわかる!!少年よ、大志を描け!」
 
ビシッ!!と校門を指差す純。
意味が分からないし、私は少年じゃないし、大志を抱け、じゃないの…?
口に出すのも面倒だったので心の中で突っ込みを入れながら、梓は言われた通りに校門へと向かう。
 
狂ったように咲き誇る桜が春の日差しに照らされて柔らかく光を放っている。
なんで、学校には桜なのだろう。
始まりと終わりを、印象付ける為、だろうか。
春を告げるこの花に、昔の人たちは一体、何を重ねているのだろう。

一番上まで止めたシャツのボタンが、急に窮屈に感じられて梓はボタンを一つ外す。
まだ少しひんやりとした春の風が首筋を撫でて、梓は小さく身震いをした。
視線の先の校門には、特に変りなどなく純に騙されたかな?と梓は思う。
なんなんだろう、と梓が溜め息を吐きそうになった瞬間、校門の影からピョッコリと見覚えのある顔が見えた。
出しかけていた溜め息を飲み込んで、梓はその場に足を止める。
 
「唯、先輩」
 
梓の声に唯はゆっくりと微笑み、春の風が桜の木を揺らす。
風に踊る桜の花びらが梓の視界を塞ぐ。
 
綺麗…。
 
先ほど飲み込んだ溜め息を吐いて、梓は思う。
桜も、唯も、凄く綺麗で。
梓はその場に立ち尽くしてしまう。
 
昔の人もこんな風だったのかも知れない。
桜の美しさに、出会いや別れの美しさを重ねていたのかも知れない。
思いを寄せる大切な人との出会いを、忘れてしまうことのないように。
なんだか胸が締め付けられて、目頭がじんわりと熱くなった。
 
「あずにゃん?」
 
立ち尽くしてしまった梓に唯がクスクスと笑みを零しながら近付いて、そっと手を差し出した。
視界に入った唯の手を梓が不思議そうに見つめると、唯はにっこりと笑う。
 
「行こう?」
 
唯の手へと、自分の手を伸ばしながら梓は言う。
 
「どこに、ですか?」
 
梓の指先が唯の手に触れた瞬間に、唯はその手を握り締めた。
 
「あずにゃんを知ってる人がいないところ」
 
そう言った唯が微笑むとまた風が桜を揺らす。
ギュッと握られた手を思いっきり引っ張られて、梓は小さくよろめいた。
 
「あずにゃん!ほら、行こうっ!!」
 
駆け出した唯に、引き摺られるようにして梓も歩を踏み出した。

片手で抱えていた、下級生からもらった花束がバサバサと腕から抜け落ちる。
落ちていく花も、教室に置いてある鞄も、ブレザーを着ていなくて肌寒い身体も
全部、どうだっていいと思って、梓は思いっきり地面を蹴った。
 
 
 
______________________________【桜雲の味





[あとがき]
あとがきもくそもないって言う感じですが…。
時間がかかったわりに勢いのみで書きました…(遠い目
ん、まあ、楽しんでいただけてたらいいなあ…と思います。。
唯たちの卒業を思っただけで、むしろ私が泣きそうですが。笑
あずにゃん切ないよあずにゃん…。

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