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ss唯梓【......great deep.】

  • Posted by: 拳骨
  • 2010-08-07 Sat 06:23:24
  • ss
更新します!
半ばやけっぱち。笑

寝不足は判断力を鈍らせますよね…。

後、3話前後で完結する予定です。
予定、ですけどね!!

引き続き、パラレルで百合です!
だいじょうぶーな方のみお進みください。




______________________________【......great deep.】


-04-

思っていた以上に訓練が長引いてしまった。
ばたばたと訓練所を飛び出した唯は宿舎へと駆け込み、汗に濡れた軍服をベッドの上へと脱ぎ捨てる。
勢い良くクローゼットを開き、ぐるりと中を見回す。
手近にあった綿の白いシャツとカーキのハーフパンツを着込むと、唯は宿舎を飛び出した。
昨日はゆっくりのんびりと歩いた道を今日は全力で駆ける。
梓は待っていてくれているだろうか。
期待に満ちた焦燥感が胸に広がって、唯は更にスピードを上げた。
 
猛スピードで木々を縫うように走り、森を駆け抜けて野原へと飛び出すと、
昨日唯が寝ていたように今日は梓が白詰草の上で眠っていた。
嬉しいような、恥ずかしいような、どうにも幸せな、言葉では現せない感情が唯の心を廻って溢れだす。
 
溢れだしたこの気持ちはどこに行くんだろう。
魂と同じようにやっぱり空へ昇るのだろうか?
 
空を見上げ、大きく息を吐いて、梓に視線を戻す。
音をたてないようにゆっくりと近付き、寝ている梓の横にそっと腰を下ろした。
すーすーと可愛らしい寝息をたてる梓は雲の上で眠る天使のようだ。
どうしても触れたくなって、前髪をさらりと撫でた。
その手に、もう躊躇はない。
 
天使にキスなんてしたら、今度こそ、神様に怒られてしまうだろうか。
 
そんなことが頭を過ぎって、唯は小さく微笑んだ。
どんな罰を受けたって構わない。
そんな風に思ってしまうくらい、梓に惹かれている。
 
梓の顔の横に手を付いてゆっくりと身体を倒し、唇にそっと触れた。
 
小さなその唇は今まで触れたどんな唇よりも柔らかく、甘く、唯の思考を優しく揺さ振る。
 
好きだ、と、愛しい、と、思う。
思いは溢れて止まらない。
昨日出会ったばかりの、少女、だと。
頭では分かっている。
大切な人たちを守るために、自分が戦わなくてはいけないことだって。
自分には誰かを好きになるような時間なんてない事も。
唯には分かっている。
それでも、生まれて初めてのこの感情を殺してしまえるほど、唯は大人ではない。
間違っていると、気持ちに嘘をつけるほど器用でもない。
 
梓の前では素直でいたいと思う。
我慢も躊躇も悲しみも懺悔も忘れて、笑っていたい。
 
物思いに耽っていると、眠っていた梓がむくりと起き上がった。
開ききっていない虚ろな瞳がぼんやりと唯を捉える。
 
唯がおはようと口を開こうとした瞬間、梓はにっこりと微笑んだ。
綺麗なその微笑みに唯がぼんやりと見惚れていると
梓はむにゃむにゃと何かを呟いて、唯の膝の上へと雪崩れ込んだ。
唯の膝に頭を乗せて猫のようにもぞもぞと身じろぐと、梓はまたすーすーと可愛らしい寝息をたてはじめた。
 
疲れてるのかな?
だとしたら寝かせてあげたい。
梓の頭をそっと撫でて、唯は白詰草を詰みはじめる。
天使みたいなこの子の為に。
天使みたいな花冠を。
オレンジ色の木漏れ日と静寂が二人を優しく包み込む。
こんな時間が永遠に続けば良いと思った。
 
唯の世界の消えかけた色が、音が、明日が、梓に触れると戻ってくる。
 
殺戮に満ちた時間さえも、忘れてしまいそうになる。
私に世界を変える力なんてない。
世界は広くて、私はちっぽけで。
 
私には結局、誰も救えない。

傷つけることしか出来ないこの手は。
余りにも、無力で。
 
唯の手から、白詰草が滑り落ちる。
不意に目頭が熱くなって、涙が溢れた。
 
「なんで、泣いてるんですか?」
 
梓の声に唯はビクリと身体を揺らした。
唯の膝の上に頭を置いたまま、梓は唯を見つめていた。
先ほどの寝ぼけ眼ではなく、真っ直ぐな梓の瞳。
その瞳に唯は射抜かれて、動けなかった。
 
唯を見つめていた梓はゆっくりと身体を起こし、唯の頬にそっと触れた。
親指で涙の跡を辿られて、唯は僅かに視線を揺らした。
 
「…どう、したんですか?」
 
心配そうに囁かれた梓の声に視線を戻す。
真っ直ぐなその視線に心が締め付けられて、唯の瞳から涙が零れた。
零れた涙を優しく拭われて、唯の胸が締め付けられる。
梓に、触れたい、と思った。
 
「…キスしたい」
 
真っ直ぐに見つめ返して、唯は梓に告げた。
 
「あぁ、って…え?」
 
唯の言葉に頷きかけた梓が吃驚して目を丸くする。
 
「…駄目?」
 
首を傾けて唯が見つめると、梓はびくっと身体を揺らした。
 
「えぇ?いや、えっと、駄目ってことはなくて…でも」
 
わたわたと慌てる梓が可愛くて唯はくすりと笑みを零す。
そんな唯の笑みに梓の頬がみるみる赤く染まった。
 
「…また、からかってるんですか?」
 
非難混じりの梓の声に、唯は首を振る。
 
「…からかってなんて、ないよ」
 
右手で梓の頬に触れる。
梓は小さく身じろいで、少しだけ不安気な顔をした。
 
「アズサが、好き」
 
心から何かが解き放たれたような、妙な開放感がする。
この言葉には特別な力があるのかも知れない。
梓はボッと音が聞こえそうなくらい一瞬で、顔を真っ赤に染めた。
 
「…良い?」
 
唯がそっと呟くと、梓は小さく頷いた。
ゆっくり顔を傾けて梓への距離を縮める。
少し怯えた色をした梓の瞳に唯は苦笑いを零す。
 
「目、閉じて…」
 
至近距離で囁くと、梓は慌てて目を閉じた。
ぎゅっと閉じた瞳を縁取る長い睫がふるふると震えていて、可愛いな、と唯は思った。
ふっと笑みを落としながら梓への距離を埋める。
 
触れた唇の感触に、小刻みに震える梓の身体に、愛しさが溢れて。
死んでしまう前に、この唇に触れることが出来て良かった。
そう思うと、唯の瞳から、また涙が零れた。
 
梓に触れるために、生まれたかった。
 
この手も、唇も、心も、全部。
君に捧げることが出来たら。
どんなに幸せだろう。
 
ゆっくりと唇を離しながら、唯は思った。


______________________________【track downers ..】  へ続く...




[あとがき]
何度か見直ししたんですが
誤字脱字、妙な表現などなどあるかも知れません…。
よく寝てからちゃんと見直して更新すべきなんでしょうが。。。
明日からまたちょっと忙しいもので…。
取り急ぎ更新しました。。
もしかしたら手直しするかも知れませんが。
うーん。
多分、しないと思います。
あはははは(崩壊

楽しんで頂けたらと!
思います。

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