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ss唯梓【good bye,my good fellow】

  • Posted by: 拳骨
  • 2010-05-07 Fri 07:18:24
  • ss
ようやくブログ設定が終わりました。。
見難い、なんかこれマズイんじゃないの?
などのご意見ご指導ございましたら連絡頂けると嬉しいです。

では早速、更新します。
百合的要素満載ですので苦手な方は回れ右してください。

唯が高校3年生、つまりあずにゃんは高校2年生。
季節は葉桜がちらつくくらいの設定です。
百合とかもうどんとこいです!な方のみどうぞ。



 




今日は先輩方が進路相談のために部活に来られないらしい。
授業終わりに携帯電話の電源を入れると、律からその旨を伝えるメールがはいっていた。
梓は小さくため息を吐くと、携帯電話を鞄へと戻す。
 
こんな時には1つの歳の差を否が応でも感じてしまう。
もし、1年早く生まれていたら。
なんて、叶いもしない事を思っては泣いてしまいそうになる。
いつもより長い友達とのお喋りを切り上げ、ギターを背負ってトボトボと廊下を歩く。
いくら先輩がいなくても一日に一回はアンプで音を出したかった。
それにギターを掻き鳴らせばこんなセンチメンタルな気持ちも吹き飛ばせるかも知れない。
柔らかい西日に照らされて梓の影が廊下に伸びる。
 
ドアノブをゆっくり回して音楽室の扉を開けると、ドアの軋む音が響く。
誰もいない音楽室から差し込む西日が乱反射して薄暗い廊下を照らす。
 
わーわーと遠くから聞こえて来る運動部の喧騒が余計に静けさを際立たせている。
 
音のしない音楽室はいつもよりずっと、広く感じられた。
小さく溜め息を吐いて、一歩を踏み出すと、ふわりと頬に風を感じた。
すっと目を細めた先には見慣れた人影。
 
誰も来ていないはずの音楽室。
 
小さく開いた窓がひとつ。
茶色い髪が揺れている。
梓は小さく息を呑み、後ろ手で静かにドアを閉めた。
なぜか胸が締め付けられて、制服のブラウスをギュッと握り締めた。
 
梓の視線の先には、春の柔らかな西日に照らされながら
机に突っ伏して、すやすやと眠る唯の姿が映っている。
 
ここにはいない筈の人が居て、
ここに居て欲しかった、その人が居て、
また、胸がギュッと締め付けられる。
 
どうして?よりも、独りじゃないことが嬉しかった。
背負っていたギターをそっと壁に立て掛けて、梓は唯の寝ている机の横にそっと近付く。
 
どうしても触れたくなって、すーすーと可愛らしい寝息を立てている唯にそっと手を伸ばす。
寝ているんだし、なんて勝手な事を思いながら。
 
サラサラの茶色い髪にそっと指を差し入れる。
パラパラと指から落ちていく髪が柔らかな西日に照らされてキラキラと光る。
居てほしい時に傍に居てくれる、この優しい先輩がなんだか愛しくて仕方がなかった。

眠っているんだし、ともう一度、心の中で呟きを落とすと
梓はもう一度、唯の髪に触れる。
 
「好きになっちゃいますよー」
 
遠くから聞こえる運動部の喧騒よりも小さな声で、梓は呟く。
しかし、心の中の声を口にしてみると、なんとも言い難い気恥ずかしさを感じるものだ。
たとえ、相手が眠っていたとしても。
自分だけにしか聞こえていない声だとしても。
この、優しい西日が赤くなった頬を隠してくれるにしても。
もしかしたら、永遠に伝えることなど無いのかも知れない、淡い思いだとしても。
 
なにやってんだ、私。
 
梓はスクリと立ち上がるとギターをケースから取り出して、
少し離れた場所にあるソファーに腰を下ろす。
 
そして、ふっと息を吐くとそっとギターを弾きはじめる。
アンプにつながれていないエレキギターの音は意外と優しくて良い音がすると思う。
こんな日にはこんな音が良く合っている。
 
梓の父親が良く弾いていたこの曲。
とめどなく溢れる愛の曲なのだと笑いながら教えてくれた。
その頃には、ピンと来なかったその曲も
今はなんとなく、分かる気がした。
西日の差し込む音楽室に広がっていく、その音色は淡い愛の形。
 
不器用で儚い、恋の形。



 
梓がその曲を弾き終わると同時に、けたたましい音と共に音楽室の扉が開いた。
 
「唯ー!終わったぞー!」
 
梓がバッと顔を上げると、律は梓をチラリと見る。
胸がドクドクと跳ね上がる音がした。
「おぉ、なんだ梓もいたのか」
 
律の言葉に梓は胸を撫で下ろす。
いろいろと聞かれてなくて良かった、と案著していると、
澪と紬も二人で話をしながら音楽室へとやって来た。
 
「唯、起きろ!帰るぞ!」
 
律が唯の身体を勢い良く揺すると、ふえ?と目を擦りながら唯が身体を起こした。
 
「ほら、梓も帰るぞ。暗くなって来たしな」
 
澪に言われて、梓は返事をするとギターをケースにしまう。
「よし!じゃあ帰るか。」
 
学校を出ると空はもう紫色になっていた。
 
「じゃあまた明日なー」
 
手を振る律たちに手を降り返し、梓は唯と歩きだす。
しばらく並んで歩いていると、唯が少しだけ首を傾け、梓を覗き込んだ。
 
「ねぇねぇ、あずにゃん」
 
「なんですか?」
 
「さっき弾いてたのってなんて曲?」
 
「あぁ、あれはジャズの名曲で…」
 
…え?
 
梓は進めていた歩を止める。
 
……なに?
 
………なんで?
 
 
まさか。
 
 
「…起きて、たんですか?」
 
ドスの効いた梓の声色に唯は身体を強張らせた。
 
「え?いやオキテ、タ、てユウカ、寝て、マシタヨよ?」
 
しどろもどろの唯の言葉に梓の頬はみるみる膨らんでいく。
 
「…いつから、起きてたんですか?」
 
真っ赤な顔で睨み付ける梓に、唯は思わず笑みを零す。
 
「んっとねぇ、あずにゃん。」
 
急に表情を引締めた唯に、じぃっと瞳を覗かれて
梓が小さく身じろぐと、唯はそっと梓を抱きしめた。
スローモーションのように唯が近付いてふんわりと抱きしめられる。
 

「あずにゃんはさあ」
 
 


「私のこと、好きになったらいいよ」

 
 

ゆっくりと耳元で囁かれた唯の言葉は、ぐるぐると真っ直ぐに梓の脳を駆け巡る。
息が詰まって、言葉が何も出てこなくて、胸が締め付けられて、どうにもならない。
こんな時に、どんな顔で、どんな言葉を、どんなニュアンスで、
どんな風に、一体、どんな風に、現せば良いのか、何が正解なのか。
梓には検討も付かなくて、結局、唯に抱きしめられたまま硬直することしか出来ずにいる。
 
ぎゅーっと唯の腕に力が込められて、ふっと力が弱まる。
ふわっと軽くなった身体を秋風が撫でて通り過ぎていく。
目の前に唯がいるのに、どこか現実感が無くて梓はぼんやりと唯を見上げる。
 
「あずにゃん、なんか言ってよ」
 
照れくさそうに唯が梓の腕を揺らす。
なんだか訳がわからなくって、梓は唯から顔を逸らした。
あーずにゃん?とか言いながら相変わらずのほほんとしている唯に梓は少しだけ腹が立って。
人がいっぱいいっぱいなのに、この人はなんでいつも通りなんだろう。
そんな風に思うと、妙に怒りと言うか、困らせてやりたくなると言うか…。
なんとも形容しがたい感情が心の中にふつふつと湧き上がってくるのだ。
 
「…どうするつもりですか?」
 
唯とは対照的な低い声が出て、梓は小さく震える。
心臓がどきどきして、でもなんでこんなにどきどきしているのかがわからない。

眠っていると思っていた唯が全てを聞いていたことが恥ずかしいからなのか。
知られてしまった気持ちが、どうにもならない不毛なものだからなのか。
唯が言った言葉の意味がわからないからなのか。
唯に強い力で抱きしめられたからなのか。
梓にはわからなくて、この状況の切り抜け方もわからなくて。
 
「私が、本当に唯先輩を好きになったら、どうするつもりですか?」
 
うつむいていた梓は勢い良く顔を上げて唯を睨み付けた。
 
「どうする、って、嬉しいよ。もうすごーく!嬉しい、よ?」

梓の言葉にも表情にも全く動じることなく、これでもかってくらいの笑顔で
そう返されて、梓はなにも言えなくなってしまう。

この人、なんか、ズルイなあ。
そんな風に思いながらも、梓の表情は和らいでしまう。
きっと教科書にも辞書にもこの気持ちの答えは書いてないんだろうなぁ。
大人になったら、忘れてしまうんだって言われてしまうような気持ちだとしても。
この人とずっと一緒にいれたら、もしかしたら、ずっと忘れずにいれられるのかも知れない。
 
なんて、思ってしまっている時点で負けなのかなあ。
そんな風にぼんやりと思っていると、唯はもう一度、梓を抱きしめた。
ビクッと身体を揺らした梓に唯は微笑みを漏らし、小さく呟いた。
 
「ゆっくりで、良いからね。わたしも頑張るから」
 
そう言うと、唯はそっと身体を離し、照れたように笑う。
頑張る?何を?と疑問に思った梓が唯に問いかけようとすると
 
「んじゃね、あずにゃん、また明日!」
 
矢継ぎ早にそう言い、唯はぶんぶんと手を振り回しながら走っていってしまった。
ぽつりとその場に残された梓が、ぽつりと呟きを落とす。
 
「何を、頑張る気ですか…」
 
すっかり暗くなった空には一番星が輝いている。

まあ、いいか。
ゆっくりでいいって、言ったのは唯先輩だし。
心の中でそう思うと、梓は小さな笑みを落とした。


good bye,my good fellow!!





[あとがき]
寝てる唯を背にギターを弾くあずにゃんが書きたかった。だけです。笑
いやあ、見事に何が書きたかったのか、わかんなくなってますね。
一応、シリーズ物になります。
続きは今週中に更新する…。
多分、すると、思います。



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